バラバラな見解

同じ日本で行う契約なのに、賃貸借契約に関しては地域による商習慣の違いから、不動産業者でも戸惑うことがあります。また、更新料や解約引といった商習慣上の表現や特約についても、消費者契約法に照らして有効か無効かという裁判が頻繁に起こされており、何が正しくて何が正しくないのか、不動産業者によって考えがバラバラで、業界全体として見解が統一されていないのが現状ではないでしょうか。

賃貸住宅の契約条項や特約について争われている裁判で、裁判所の判断も割れています。12日に敷金から一定額を引き去る「敷引特約」が、消費者契約法に照らし無効かが争われた裁判で、一審・二審の「特約は無効」との判断に対し、最高裁は「賃料の3.5倍の敷引金は高額に高過ぎるとは言い難く有効」との判断を示しました。しかし、裁判官の一人は反対意見を付けています。同様の裁判で3月にも最高裁は「高額過ぎなければ特約は有効」との判断を示しているので、近年一審・二審の判断から広まりつつあった「敷引特約は無効」との認識が、今後は「有効」との考えに傾くことが考えられます。しかし、賃料の何倍までが高額でなく、何倍以上が高額なのか曖昧な部分も多く、賃貸物件の条件設定や表現(敷金・礼金の表現にするのか、保証金・解約引の表現にするのか等)について、より正確に貸主様に助言をさせていただこうと思えば、今後の判例をもう少し見極めていく必要がありそうです。

15日の今日も、賃貸住宅の更新料の支払いを定めた契約条項が消費者契約法に照らして無効かどうか争われていた3件の訴訟の最高裁判決が「原則として有効」と出ました。二審の大阪高裁では3件の内2件が「無効」、1件が「有効」だったとのこと。北摂では賃貸住宅の契約更新料の支払いを定めた契約書は今まで見たことはありませんが、大学生時代に住んでいた京都では、契約更新料を家主さんに何の疑いもなく毎年支払っていました。隣同士の府でも商習慣がこうも違うのです。今後の同様の訴訟においても、正直ケースバイケースで違う判決が出そうな気がします。不動産業に従事する者として、このままでいいのかな・・・と思います。そろそろ国主導で統一した基準を設けてもよい頃ではないかと思うのです。

平田

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