建築基準法違反の罪

DSC_3835こんばんは、平田です。今日も秋晴れの良い天気でした。暑くもなく寒くもなく、最高に気持ち良い季節ですね。もうしばらくこの心地よい秋晴れが続きそうです。

さて、今夜のニュースを見ていると強い衝撃を受けました。平成18年に大手ディベロッパーが分譲した横浜市内の大規模マンションの一棟で、建築基準法違反の疑いが生じているとのこと。建物を支えるための地盤に打込んだ杭の一部が強固な地中の支持層に到達しておらず、廊下の手すりが少しずれていたり、玄関ドアなどの建付けに不具合が生じており、建物が微妙に傾き始めているそうです。TVのニュースに出るくらいですから、相当深刻な状況なのでしょう。10年近く前に一部マンションの構造計算書偽装が発覚し社会問題になりましたが、購入者が誰一人として自分の目で見て確認することのできない地中の杭については、施工業者を信用する以外に術はなく、そこを偽装するという行為は、構造計算書偽装と同等の大問題です。一件こうした問題が表面化すると、他のマンションでも同じような偽装が有るのではないかと疑心暗鬼になりもします。

実際そのマンションにお住まいの区分所有者の方の多くは、やりきれない思いだと察します。信用して大金を投じて購入したマンションに建築基準法違反の疑いがあり、現に建物に影響が生じているのです。

中古マンションの売買仲介をしている当社のような宅地建物取引業者の立場からすれば、一たびこのような事実が発覚した場合、仮に分譲業者が誠心誠意対応し、補強工事などをしたとしても、区分所有者の方がお部屋を売却しようとした場合、重要事項説明書に今回の事実を明記し、きちんと契約前に説明しなければなりません。当然のことながら、建築基準法違反が有ったという事実が将来に渡りつきまとうマンションの資産価値は落ちると思われます。

どういう理由で建築基準法に違反する疑いのある地中杭の偽装をしたのか・・・? 会社ぐるみなのか、一部の社員の軽率な行為なのか?いずれにしても、その罪はとてつもなく重いと言わざるをえません。

 

 

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